ナポレオンと食文化
2010年 01月 11日
昨日作った「鶏肉のマレンゴ風」はナポレオンお気に入りの鶏肉料理。
ナポレオンは地中海に浮かぶ小さな島「コルシカ島」の出身。
古くはローマ帝国、中世にはイタリアの支配下で独自の文化を築いてきた
この島は18世紀にフランス領となります。
日本語では「コルシカ島」と呼ばれていますが、これはイタリア語の発音に近いもので、
フランス語では「コルス」(Corse)、コルシカ語では「コルシガ」と発音されています。
ナポレオンと料理(食品)の逸話はいろいろあって、
台形のかたちをしたチーズ「ヴァランセ」も有名です。
エジプト遠征に破れ、外相のタレーランの城「ヴァランセ城」に立ち寄ったところ、
プラミッド型のチーズが出され、遠征の失敗を思い出したナポレオンは
憤慨して先っぽを切り落としてしまいました。
以来台形のかたちに「ヴァランセ」という名で親しまれています。
「ヴァランセ」は黒炭の粉に覆われたシェーブルチーズ。切ると中身は綺麗なアイボリー色をしています。
フランスのAOC製品として、「ヴァランセ城」のあるロワール川流域の特産品となっています。
ナポレオンはそれほど食に興味はなかったようですが、
この「ヴァランセ城」の城主、タレーランは、フランス料理界の草分け、アントナン・カレームと
深い関わりがあります。
そのお話はまた今度・・・。